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相続

財産目録作成のすすめと民法相続法の改正について

民法相続法が改正されました。

具体的には
1 自筆証書遺言方式緩和
2 遺留分制度の見直し・相続人以外の者の貢献を考慮するための方策 他
3 配偶者居住権の新設

おおまかに、このようになっております。(施行日はそれぞれ異なります)

今回は、このうちの自筆証書遺言方式の緩和について、述べたいと思います。
2019年(平成31年)1月13日から施行されています。

財産目録の作成のすすめ

お若い方は、まだあまりピンとこないかもしれませんが、ある程度の年齢になると「自分の寿命」というものを意識するようになると思います。かくいう私も50歳を過ぎたころから、(これから生きる時間のほうが少なくなっていくわ)ということで、自分の老後を強く意識するようになりました。ましてや、私は「おひとり様」ですので、「息子達に金銭的な老後の迷惑を絶対にかけまい!」と。それは親としての最後の最大の義務だと思っています。

そこで……
以前からですが、自分の財産目録を作成しています。

資産:預貯金・不動産・保険・投資信託など

負債・ローン(借入金)

※ ここから派生して、純資産額(資産-負債)を算出して、今後の生活設計に役立てることができます、いわゆるライフプランニングです。この点については、今回のテーマからはずれますので、またの機会に述べます。

みなさまにおすすめしたいのは、現状の資産・負債の財産目録をパソコンで作成しておくことです。

 

パソコンで作成する利点は
「変動があったときに、いつでも更新できる。」でしたが、今回の民法相続法改正により、もうひとつの利点が加わりました。

それが
「自筆証書遺言に使える」です。

自筆証書遺言が作りやすくなった(要件緩和)

民法が改正されるまでは、自筆による遺言は「財産目録も含めすべて自筆で書く」ことが必要でした。(その他、その遺言が正式に効力を有するためには、様々な法的要件はありますが)

今回の改正では、自筆証書遺言に、パソコン等で作成した財産目録や、銀行通帳のコピーや不動産の登記事項証明書等を目録として添付する方式で、遺言を作成することができるように改正されました。

いわば、すべて自筆でなければならなかったところから、ハードルが少し緩和されたわけですね。
(この緩和にても、作成した目録にすべて自筆の署名押印は必要ですので、ご注意下さい)

遺言を作成するかどうかは、ご自身の判断

遺言なんて…まだ先の話だし、まずは自分の老後の生活設計のほうが大事だよ。

多くの方々は、そのように思われるかもしれませんね。
ですが、人生何が起こるかわからない、今ある命も明日あるとも限らない。

私は、夫が事故に遭っているので、そういうことを余計に強く感じています。

財産目録作成は、ご自身のためでもあり、残されるご家族のためでもあると思います。
(正直、相続のお手伝いをする経験上、親御さんの財産がさっぱりわからなくてご苦労をされる相続人さんもおられました。)

ですので

遺言を作成するまではいかなくても、現状の「財産目録」パソコンで作成しておくことで

1 急にご自身に何かあったときご家族が困らない

2 自分が遺言を書きたくなった時、その財産目録が「自筆証書遺言作成の手助けになる」

一石二鳥 になります。

今回の、民法相続法の改正により、財産目録を作成しておくメリットがひとつ増えたと、個人的には感じております。

注:パソコンで財産目録を作成したとしても、そのほかの文面は従前どおり、自筆でなければならないのでご注意ください。また「自筆証書遺言」が、法的に効力を有するためには、そのほかにも段取りがございますので、専門家にご相談することをお勧めいたします。

転ばぬ先の杖

このように、現状のご自身の財産目録を作成する利点は、

1 老後の生活設計のため
2 自筆証書遺言を書きたくなった時に利用できる(もちろん公正証書遺言にて作成する場合にも役立ちます)
3 自分に何かあったときに、ご家族に負担をかけない

そのような利点のほかに、税理士的観点からすると

4 相続税対策が必要かどうかの判断材料になる ということも、追加しておきます。

いずれにしても「転ばぬ先の杖」に、なると思います。

ぜひ、ご検討いただければ幸いです。

藤枝市の女性税理士事務所 野島由美子税理士事務所(藤枝・島田・焼津・静岡)
(藤枝の女性税理士のブログ)

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